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有限会社 播磨書院


教 室

中学英語 de ビジネス英語

(著) 阿野 晴生


第一回 自己紹介

2020年2月20日


 突然ですが、みなさんに質問です。みなさんは「ビジネス英語」と聞くとき、どのような想像をお持ちになりますか?

 一般的には、専門用語が多用される難しい英語であるとか、中学高校で学んだものより高度な表現が含まれる英語というように、とかく難しそうという声をよく耳にします。しかし実際のビジネス現場で使用される英語は本当に難解な英文ばかりなのでしょうか。この連載コラムでは、数回にわたってビジネス英語の様々な側面にフォーカスし、21世紀型のグローバル社会におけるビジネス英語のあり方について一緒に考えていきたいと思います。本コラムを担当させていただきますのは、私、社会人の方を中心に英語のパーソナルトレーニングをさせていただいております、阿野晴生と申します。本コラムで学んだことを、今後ご自身の英語学習にご活用いただけると幸いです。

今回は記念すべき第1回目の連載ということで、ビジネス英語を考える上で外すことのできないテーマである「自己紹介」についてお話をさせていただきたいと思います。自己紹介において、伝えるべき事柄や聞かれる内容というのは、基本的に日本語のものと大差ないかと思います。しかしビジネスという文脈においては、中学高校で学んだフレーズだけでなく、ビジネス特有の表現を活用することで、ワンランク上の自己紹介ができることでしょう。それでは以下で一つずつポイントを見ていきましょう。

1.お名前をお伺いしてもよろしいですか。/私の名前は〜です。

 

相手の名前を伺う際に、ついついWhat is your name?と聞いてしまう方はいませんか。中学校や高校レベルの英語表現ではWhat is your name?でも悪くはないのですが、フォーマルなビジネスシーンなどでWhat is your name?と聞いてしまうと幼い印象を与えてしまったり、多少不躾な物言いに聞こえてしまう場合があります。そこで本コラムではこちらの英語表現を推奨します。

May I have your name?

文字通り、「お名前をお伺いしてもよろしいですか。」という言い方です。年齢やシーンに応じて適切な表現を使えるようにしましょう。

一方で、ご自身の名前を名乗る際には、My name is 〜.と名乗るのが一般的です。My name is 〜.は古い表現であり、今はI’m Taro.のように苗字なしで、ラフに紹介してもよいという方もなかにはいらっしゃいますが、こちらの表現は友人同士での自己紹介の場合に好まれるもので、フォーマルなビジネスシーンなどではMy name is 〜. と言う方が適切かと思われます。  また英語圏の方からすると日本人の名前は聞き取り/発音しづらい場合もあります。なので、名前を2度名乗ったり、Please call me 〜.と、愛称を伝えると効果的です。

2.ご出身/お住いはどちらですか。/私の出身/住まいは〜です。

日本語(日本人相手)での会話の場合、相手の出身や住まいを伺うというのは特に問題なく行われる質問です。しかし、英語でこれらの質問をする場合には、少し注意をしなければならないケースがあります。それは、島国である日本と比べて、移民である方や多文化のバックボーンを持つ方にとって、これらの質問は答えづらい感覚を抱くことがあるということです。なので何気なくWhere are you from?やWhere do you live?という質問をしてしまいがちですが、これらは相手の事情に対しての配慮がないという印象や職務質問のような印象を与えかねないのです。そこで本コラムではこちらの英語表現を推奨します。

Where are you based?

「拠点はどちらにありますか。」という言い方です。こちらの表現であれば、住まいを特定するような印象を与えず、どのような方に対しても使いやすいでしょう。 またご自身がお答えする場合については、I’m from 〜./ I live in 〜.でも悪くはありませんが、Where are you based?の質問に倣い、I’m based in 〜.とお答えするのがベターです。

3.ご職業は何ですか。/ 私の仕事は〜です。

相手の職業を尋ねる場合、シンプルにAre you an office worker?などと聞いても良いのですが、具体的な職業のイメージがない場合においては、以下のような質問をしてみるといいかもしれません。

May I ask what you do for a living?

直訳では「あなたが何で生計を立てているか聞いてもよろしいでしょうか。」のような意味であり、とどのつまりは、「ご職業は何ですか。」という質問になります。May Iが入ることでより丁寧な印象を与えることができます。 またご自身がお答えする場合については、単にI am an office worker.と答えるだけでなく、相手の方がイメージしやすいように、I work for a financial company.(金融会社で働いています。)やI’m in charge of the business department.(営業部の責任者です。)などのように、業種や仕事内容を説明するとより好印象になるはずです。

④職場はどちらですか。/私の職場は〜です。

相手の職場を尋ねる場合、シンプルにWhere is your workplace?とだけ聞いても良いのですが、それではそっけなく話が終わってしまうだけです。そこで本コラムでは、そこからさらにもう一言つけ加えてみることをお勧めします。

Is it close to here (or 具体的な場所)?

「ここから(もしくは◯◯から)近いのですか。」などのちょっとした追加質問をすることで、会話に花を添えることができることでしょう。 一方でご自身がお答えする場合については、My workplace is located in〜?だけでなく、It takes 20 minutes by train to it.(職場まで電車で20分かかります)のように具体的な距離感覚などを伝えてあげるとより効果的です。

⑤ご趣味は何ですか。/私の趣味は〜です。

相手の趣味を尋ねる場合、What is your hobby?と聞いてしまう方は少なくないと思います。これでも悪くはないのですが、フォーマルなビジネスシーンなどでは幼い感じや唐突な印象を与えて場合があります。そこで本コラムではこちらの英語表現を推奨します。

What do you like to do in your free time?

直訳では「自由な時間があるときに、あなたは何をするのが好きですか。」という意味であり、平たい日本語にすると、「ご趣味は何ですか。」という質問になります。日本語でもそうですが、英語でも一文が長くなれば長くなるほど丁寧な印象がアップする傾向にあります。そこで、少し長めなWhat do you like to do in your free time?という表現を用いることで、簡潔に終わるWhat is your hobby?と聞くよりも相手への敬意を示すことができるのです。 また趣味についてお答えする場合も、I like watching movies, especially in movie theaters.(特に映画館で映画を観ることが好きです。)などのように、より長めな文章で詳細な情報を伝えてあげることで、話を広げやすくなります。

⑥最後の一言

基本的に自己紹介とは、初対面の方と話をする際の会話になるかと思います。せっかく良い自己紹介ができても、去り際がそっけないと、相手の印象に残りづらくなってしまう可能性があります。そこで、Thank you.やNice to meet you.だけでなく、ビジネスシーンでよく使われる結びの表現をご紹介したいと思います。

It was nice talking to you. (あなたと話すことができてよかったです。)

I’m glad to meet you. (あなたとお会いすることができて嬉しいです。)

表現としてはそこまで難しくないかと思います。しかしその一言を付け加えてあげるだけで、印象がガラリと変わってくるのです。好印象を持って覚えていただけるように、相手の目を見て気持ちの良い自己紹介をしましょう。

いかがでしたでしょうか。今回はビジネスシーンにおける自己紹介で留意する点やトピック別の表現をみてきましたが、みなさんが思っている以上にシンプルなものばかりだったのではないでしょうか。何を隠そうビジネスシーン(特に自己紹介など初対面のシーン)では、高度な表現よりも、よりわかりやすく、そして自身のことを覚えてもらえるように話すことが大切なのです。そのような心がけひとつで、英語でのコミュニケーションが大きく変わってくるのです。みなさんもぜひ、今回学習した表現を活用し素敵な自己紹介をしてみてください。


阿野 晴生プロフィール

著者 阿野 晴生(あの せいしょう)

北海道 旭川生まれ。
大学卒業後、フリーランスビジネス英語講師として関東圏を中心に活動している。 ビジネスブレイクスルー大学PEGL動画講義『仕事でつかえる英文法』に生徒役として出演。 代表著書には『仕事でつかえる英文法』(コスモピア ※執筆協力)『Strategic Management in Business English』(播磨書院 ※共書)がある。 趣味は将棋。

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